manya_kunのブログ

日々の読書の気づきの記録

「批判力」がフェイクを見抜く

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自分のポジションは他人の「批判」により明確になる

「他人を批判する」

一見悪いもののように捉えてしまいそうになるが、自分のポジションを明確にすることを本書では「批判」と言っている。


熱狂が危険な思想に発展する

自分と違った他人の考え方を認めるという姿勢は大事にしなければならないが、昨今のSNSによるフェイクに踊らされる熱狂的信者は、危険な思想を暴走しかねない。


危険な思想に偏ってしまい、何が正しくて、何が間違っているという2極化で物事を捉えるということにならないためには、違った側面から見た意見もあるのだということを理解し受け入れる姿勢が大事だ。


「批判」することはポジションを明確にすること

他人の意見を受け入れ認めることと、自分の意見を発せず黙っていることは別の問題だ。

声を出して自分のポジションを発信することが、多様な意見を出しあえる社会を生み出すことになるのだ。


日本人特有の同調圧力は、時にいいことのように思われるが、違った意見を排除する側面があるということを理解しておかなければならない。

 

フェイクに騙されないために

人の意見を「批判」することがフェイクに騙されないために重要であることは十分理解できるが、「批判」という言葉そのものが、自分の考えにはあまりなじまない。


批判は「それに対してどう思うのか」という自分の意見とセットでなければならないと考える。


自分の意見を明確にしてポジションを取らなければ、自分の頭で考えずに人の意見を鵜呑みにしたり、人の意見をあたかも「自分の考え」と錯覚して熱狂に興じてしまうこととなってしまうのではないだろうか。


分かりやすい言葉による洗脳

現代社会は白か黒で判断できないような答えのない問題であふれている。


そんな中、SNSなどを通じて単純で分かりやすい言葉を発信する人に支持が集まりやすい傾向にある。それは自分の頭で考えることをやめている人が多いからではないだろうか。


複雑に入り混じった情勢は、そんなに単純に解決できるものではない。


そういった分からないことにフタをし、自分の頭で考えることをやめ、分かりやすくいこごちのいいポジションを与えてくれることに、人は簡単に洗脳されてしまうのだろう。

 


自分の論理に批判する「批判力」

批判は他人の意見に対してだけでなく、自分の考えにもしてみることが大事だ。

自分の考えを別の論理で戦わせてみることで、自分のポジションがどこにあるのかが見えてくる。その行為こそが「自分の頭で考える」ということなのだ。


「批判力」をうまく利用し、フェイクにあふれた現代社会を自分のポジションで騙されないよう生きていこう。